長岡技術科学大学 生物系

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業績

生物機能の健全で高度な利用

生物系長 下村 雅人(生物材料工学研究室) 「から衣 きつつなれにし つましあれば はるばる来ぬる たびをしぞ思ふ」 これは伊勢物語(平安時代)に出てくる歌で、在原業平が、東下りの途中、三河の国「八橋」(現在の知立市八橋町)で詠んだと言われる。各句の初めをつなぐと「かきつばた」となる、「折句」という技法が使われている。切ない中に何とも言えぬ美しさが漂う。以来、「橋」と「かきつばた」の組み合わせが文様として定着し、古伊万里(江戸時代の有田焼)などにも多く描かれた。人の営みと生物との関わりは、花への美意識もさることながら、衣食、環境、エネルギー、情報など、実に様々であり、我々は他の生物の恩恵を受けながら生きている。さすがに業平もそこまで想いが及ばなかったかも知れない。しかし、今や、生物の機能を健全かつ高度に利用することによって新たな技術や産業が芽生えている。
本学の学生の多くは高等専門学校を卒業して3年次に編入し、修士課程までの一貫教育を受ける。電気・電子、情報、土木、物質などの高専での専門をベースにバイオを学ぶので、企業から学生の持つ複眼的な視点が高く評価されている。ところで今日の社会は、工場廃液などによる環境汚染、著しい人口増加による食糧問題やエネルギー問題に直面しており、まさに生物工学による解決が待ち望まれている。我が生物系はこれらの諸問題の解決に向けて基礎から応用まで研究を展開し、微生物による有毒物質の分解、生物分子による水の浄化、バイオマスエネルギーへの効率的な変換、燃料電池や救助ロボットの開発など実社会へ貢献しつつ、工学的センスとバイオのもつ仕組みが一体化した研究が展開されている。学生諸君、この長岡の生物系で独自の工学的センスを磨きバイオの世界で活躍してみませんか。