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Takahashi K et al. Environ Microbiol(政井・上村)

2018.03.13

Two Novel Decarboxylase Genes Play a Key Role in the Stereospecific Catabolism of Dehydrodiconiferyl Alcohol in Sphingobium sp. strain SYK-6
Kenji Takahashi, Kyohei Miyake, Shojiro Hishiyama, Naofumi Kamimura, Eiji Masai

Environ Microbiol, 12 March 2018, epub online

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/1462-2920.14099/full
DOI: 10.1111/1462-2920.14099

 

本論文は、樹木の主要成分の一つであるリグニンの有効利用を促進する技術に関する基盤研究について報告したものです。

リグニンは地球上で最も豊富な芳香族化合物ですが、未利用資源として位置づけられています。その有効利用方法の開発は循環型社会の形成に大きく貢献するものであり、政井・上村グループではその実現に向けて研究を進めています。リグニンはランダムな構造をとる芳香族高分子です。個々の芳香族を連結する結合のうち、フェニルクマラン型構造を有する二量体化合物はリグニンの形成初期に生成されることが知られています。

政井・上村グループが解析している、リグニン由来芳香族のモデル分解菌であるSphingobium sp. SYK-6株は、フェニルクマラン型二量体化合物であるdehydrodiconiferyl alcoholの側鎖を多様な酵素系により酸化しDCA-CCへと変換して代謝していきます。

本論文は、修士課程を修了した三宅恭平 君とALCAプロジェクト研究員の高橋健司 博士が主体となって取り組んだ研究内容であり、DCA-CCの変換に関わる新規な2つの立体選択的デカルボキシラーゼをコードする遺伝子を明らかにしたことを報告しました。本研究は、リグニン由来化合物の合成について、森林総合研究所の菱山正二郎 博士の協力を得て実施しました。