教育

バイオエンジニアリング(生物工学)は、生物学と工学の融合から生まれる分野です。生物や生物由来分子の持つ構造や機能の利用は、抗生物質から面ファスナーまで我々の生活に大きく貢献しています。また、最近の生物学関連技術の発展や知識の増大は、バイオエンジニアにさらなる貢献の可能性を提供しています。生物機能工学課程・専攻は、生物や生物由来分子に関する基礎知識を与え、最新の研究に取り組む機会を設けることにより、急務とされる環境・エネルギー・医療問題の解決に貢献するバイオエンジニアの養成をゴールとしています。

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生物機能工学課程・専攻の3つの特徴

多様な背景の学生の受け入れ

生物工学は、常に多様な背景を持つ技術者・研究者の共同作業によって発展してきました。生物機能工学課程・専攻では、これまでにも電気電子や情報を専攻した学生、栄養や医療関連大学卒業者など、多様な背景の学生を受け入れ、生物学や研究に必要な基礎的な知識と先端研究の機会を与えてきました。多様な背景の学生を受け入れて、将来社会に貢献するバイオエンジニアを養成することが、我々の任務です。

学部修士一貫教育

現在のハイテクな生産現場を支えるためには、学部教育のみでは不十分です。このため、長岡技術科学大学では、学部・大学院の一貫教育を柱にしています。学部と大学院の定員は同じだけ有り、3年次編入生は、学部から修士修了まで4年間の教育を経て、社会に送り出されます。

長期インターンシップ制度(実務訓練)

修士課程進学の決定した学部4年生は、実務訓練という4カ月間に渡るインターンシップを企業、研究所および海外において行います。実際の作業現場や異なる環境において、自ら活動に参加することによって実戦的技術感覚および国際性を養うことを目的としています。

生物機能工学課程・専攻 カリキュラム

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生物機能工学課程 学部

第1学年「自然科学の基礎を学習」

講義:数学IA、数学IB、物理学I、化学I、化学II、生物学I
演習・実験:数学演習I、物理学実験及び演習、化学実験及び演習、生物学実験及び演習

第2学年「生物機能工学の基礎を学習」

講義:化学III、生物学II、生物機能工学概論、パソコン情報学、生物統計学、微生物学、機器分析
演習・実験:生物機能工学基礎実験I、生物機能工学基礎実験II

第3学年「生物機能工学研究の基盤形成」

講義:生命科学、生化学I、生物物理学、分子生物学、細胞生物学、酵素工学、蛋白質工学、生物高分子化学、微生物学、有機化学
演習・実験:生物機能工学基礎演習、生物機能工学演習I・II・III、生物機能工学実験I・II

第4学年「生物機能工学研究への参加」

講義:生物物理学II、遺伝子工学、環境生物化学II、遺伝育種学、生体運動、糖鎖工学、生物統計学、生体生理学、医薬品化学、化学工学、食品学、神経科学、生態学、発生・再生・幹細胞、植物分子生物学
演習・実験:生物機能工学実験II・IV実務訓練・卒業研究

生物機能工学専攻 大学院修士課程「プロジェクト研究」

講義:蛋白質物性学特論、高分子の分光学とシミュレーション、遺伝育種学特論、薬剤機能学、糖鎖工学特論、生物高分子材料特論、分子遺伝学特論、生体運動特論、認知神経科学、生物資源工学、野生動物管理工学、発生とゲノム
演習・実験:バイオエンジニアのキャリアパス、生物機能工学セミナーI・II、生物機能工学特別実験I・II、生物機能工学特論I-VIII

実務訓練

平成30年度~令和元年度の実務訓練先

企業

住友理工、協和発酵バイオ、八海醸造、グリーンシグマ、エコロジーサイエンス、日鉄環境、NTTデバイスイノベーションセンタ、NTT先端集積デバイス研究所、廣瀬製紙、越後製菓、石原産業、ニコンインステック、東レ、鹿島建設、バイオテックジャパン、三生

国内研究所

情報通信研究機構、量子科学技術研究開発機構、産業技術総合研究所、新潟県環境衛生中央研究所、農業・食品産業技術総合研究機構、高エネルギー加速器研究機構、森林総合研究所、電力中央研究所、国立遺伝学研究所、理化学研究所、新潟県農業総合研究所、物質・材料研究機構、酒類総合研究所

海外

インド工科大学(インド)、ハノイ工科大学(ベトナム)、ベトナム国家農業大学(ベトナム)、シンガポールETC(シンガポール)、nanoGUNE(スペイン)、モンテレイ工科大学(メキシコ)